大阪市で医療機関を受診する際や、大阪市の健康診断を受ける際、内視鏡検査という言葉を見聞きした人も多いのではないでしょうか。
大阪市では内視鏡検査も盛んにおこなわれています。
内視鏡とはどういった仕組みの医療器具なのか、内視鏡の種類や、内視鏡の使い方、内視鏡検査でチェックされている病気の種類、内視鏡を使ってできること等について、詳しく解説をしていきます。
そもそも内視鏡検査の内視鏡とは?
内視鏡とは、細長く柔らかいチューブのような管の先の部分に、CCDという、とても小さなカメラを取り付けた器具のことを指します。
医療器具としての内視鏡は、管を口やお尻から挿入して、体の中の部分に付けられたCCDカメラを通して、モニターを見て、体内の状態や様子等を目で確認ことができる器具です。
内視鏡の歴史はかなり古く、19世紀初頭に、ドイツの医師だったPhilipp Bozziniが、体の中に導光器と呼ばれる器具に、細長い金属の管をつなげた器具を挿入して、尿道や直腸などの観察をしたことが分かっています。
そして、1853年には、フランスのAntonin J. Desormeauxという外科医が、尿道、膀胱を観察するための器具を考案しました。Desormeauxは器具にendoscopeという名前を付けました。これが内視鏡と訳されるようになりました。
さらに、1868年には、ドイツのKussmaulという医師が、胃を観察する鏡を開発したとされています。胃の鏡は、当時の剣を呑みこむ芸を参考に考えられたといわれています。
その10年後、同じくドイツのNitzeとLeiter医師によって、現在の内視鏡の元となる尿道・膀胱鏡、その後さらに胃鏡が作られ、実用化されました。
19世紀の内視鏡は、硬性のため曲げることができませんでしたが、1932年に、ドイツで曲げることが可能な軟性の胃鏡が開発されました。
日本で登場した胃カメラとは
日本での内視鏡の歴史は、第二次世界大戦後の昭和24年にさかのぼることができます。
大学病院の医師の要請を受けたカメラ技術者によって、1950年に柔らかく細長い管にカメラを付けた、胃カメラが開発されました。
当時の胃カメラは、胃の中に器具を挿入し、明かりを照らして、シャッターによって写真を撮る仕組みの器具でした。
最初の胃カメラは、現在、機械遺産として認定されています。当時はカメラですので、静止画のみの現像となり、すぐには写真を見ることができませんでした。
ファイバースコープによる内視鏡検査とは
1960年代に入ると、ファイバースコープが開発されました。ファイバースコープは、胃を全体的に明るく照らすことが可能となり、さらに現像をするのではなく、その場で観察が可能となりました。
さらに管が細くなったことで、鼻から内視鏡を挿入することが可能となりました。さらにカプセル型や、超音波等、さまざまな形の内視鏡が登場するなど、今もなお技術は進歩しています。